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Discordの画面共有の白飛びを直す方法|HDRと設定の切り分け手順

Discordの画面共有で「なぜか白っぽい」「明るすぎて文字が読みにくい」と言われると、通話や会議の流れが止まり、説明の説得力まで落ちてしまいます。しかも厄介なのは、配信している本人の画面では正常に見えるのに、相手側だけ白飛びしているケースがあることです。

この不具合は、Discordそのものだけでなく、HDR設定、ハードウェアアクセラレーション、共有方式(画面全体・アプリ・ゲーム)の組み合わせで発生しやすく、原因を取り違えると「いろいろ触ったのに直らない」状態に陥ります。

本記事では、まず配信側と視聴側のどちらに原因があるかを最短で切り分け、次に効果が出やすい順に設定を見直す手順を整理します。Windows・Mac・モバイル、マルチモニターやHDRモニターなど環境差があっても迷わないよう、確認ポイントと再発防止チェックまで網羅しています。画面共有を“相手に正しく伝わる状態”へ戻したい方は、このまま手順どおりに進めてください。

※本コンテンツは「記事制作ポリシー」に基づき、正確かつ信頼性の高い情報提供を心がけております。万が一、内容に誤りや誤解を招く表現がございましたら、お手数ですが「お問い合わせ」よりご一報ください。速やかに確認・修正いたします。

目次

Discord画面共有が白飛びする症状と切り分け

白飛びの典型パターンと起きやすい環境

Discordの画面共有で「白飛びする」と言われる症状は、単に明るいというよりも、色の階調やコントラストが崩れて“白っぽく見える”状態を指すことが多いです。具体的には、次のような見え方が典型です。

  • 画面全体が薄い霧をかぶったように白っぽくなる

  • 白背景が眩しく、文字の輪郭が見えづらい

  • 黒や濃い色が浮いて見え、メリハリがなくなる

  • 画像・動画のハイライトが飛び、ディテールが失われる

  • 相手の環境では「色が変」「明るすぎる」と言われるが、配信側は気づきにくい

この症状が起きやすい環境として、特に重要なのは次の組み合わせです。

  1. HDRが関係する環境
    HDR対応モニターやHDR設定は、表示を美しくする一方で、アプリや共有機能がHDRの扱いに完全対応していない場合、色や明るさの変換(トーンマッピング)が不自然になりやすいです。結果として、共有映像が白っぽくなったり、全体が洗い流されたように見えたりします。

  2. ハードウェアアクセラレーションの影響を受ける環境
    Discordは描画や動画処理でGPU支援(ハードウェアアクセラレーション)を使うことがあります。これにより、環境によってはGPU側の色処理やオーバーレイ描画が絡み、共有映像の色が崩れることがあります。

  3. マルチモニター構成(HDRとSDRが混在)
    外部モニターを追加している場合、

  • 片方がHDRオン

  • 片方が通常表示(SDR)
    のような混在が起きると、どちらの基準で共有するかが揺れ、白飛びの原因になりやすいです。

共有対象(画面全体/アプリ/ゲーム)との相性
同じPC・同じDiscordでも、

  • 画面全体共有だと白飛びするが、アプリ共有だと正常

  • 逆にアプリ共有だと白飛びし、画面全体共有だと正常
    という相性差が出ることがあります。これは、アプリごとの描画方式(動画オーバーレイ、フルスクリーン最適化等)や、Discord側の取り込み経路の違いが影響します。

上記を踏まえると、白飛び対策は「一つの設定だけで必ず直る」ものではなく、原因の切り分け → 優先順位付きでの対策 → 改善確認が重要になります。そこで次に、最短で迷いにくい切り分け方法を提示いたします。


配信側だけか視聴側だけかを判定する方法

白飛びの対応で最も時間を浪費しやすいのが、「配信側の問題なのか、視聴側の問題なのか」を曖昧なまま設定を触ってしまうことです。まずは、次の流れで判定してください。

判定の手順(短時間で実施)

  1. 同じ共有を、別の相手にも見てもらう

    • 可能なら、PC視聴の人とスマホ視聴の人など、視聴環境が違う相手が望ましいです。

  2. 配信者自身が別デバイスで視聴する(別アカウントが理想)

    • 自分のスマホから同じ通話に入り、共有を視聴します。

  3. 共有方式を変えて差が出るか確認する

    • 画面全体共有 → アプリ共有

    • アプリ共有 → 画面全体共有

判定の目安

以下の表のように整理すると判断が速くなります。

観察結果可能性が高い要因次にやるべきこと
誰が見ても白飛びする配信側のHDR/色設定/Discord設定HDR・アクセラレーション・共有方式を優先
特定の相手だけ白飛びする視聴側の表示設定/アクセラレーション/デコード相手の設定確認を依頼(最小限)
共有方式で白飛びの有無が変わる共有方式の相性/アプリ描画方式共有方式の固定運用を検討
特定アプリだけ白飛びするアプリ固有の描画(オーバーレイ等)アプリ側設定や表示モードを見直し

ここで重要なのは、「配信者の画面上で正常に見えている=相手も正常」とは限らない点です。画面共有は、表示されている内容をそのまま送っているように見えて、実際は取り込み・変換・圧縮・転送・復号の工程を経ています。そのどこかで、HDRや色処理が噛み合わず白っぽくなることがあります。

したがって、まずは上記の判定で「配信側の対策を優先すべきか」「視聴側の対策が必要か」を確定させるのが、最短での解決につながります。


画面共有とアプリ共有とゲーム共有の違い

Discordの共有には主に次のパターンがあり、白飛びの発生率や原因が変わります。ここを理解すると、対策が「当てずっぽう」になりません。

画面共有(画面全体)
デスクトップ全体を共有する方式です。

  • メリット:対象アプリを問わず共有しやすい、切替が不要

  • デメリット:HDRの影響を受けやすい、マルチモニターで不安定になりやすい

特に、HDRが有効なディスプレイに表示している内容を画面全体で共有すると、Discord側がHDR→SDR変換を適切に扱えず、白っぽくなることがあります。

アプリ共有(ウィンドウ単位)
特定のアプリのウィンドウだけを共有する方式です。

  • メリット:共有範囲が限定され、HDRやモニター全体の影響を受けにくい場合がある

  • デメリット:アプリの描画方式(動画・ゲーム・オーバーレイ)によっては逆に不安定

資料共有やブラウザ共有ではアプリ共有が安定しやすい一方、動画プレイヤーやゲームの一部ではアプリ共有だと色が崩れることもあります。

ゲーム共有(ゲーム検出を利用)
ゲーム向けに最適化された共有になる場合があります。

  • メリット:ゲームで安定することがある

  • デメリット:ゲーム側のHDR、フルスクリーン最適化、オーバーレイなどの影響が強い

白飛びの発生が「ゲームのときだけ」「フルスクリーンのときだけ」という場合は、この方式の切替やゲームの表示モード変更(ウィンドウ/ボーダーレス)で改善することがあります。

このように、共有方式の違いは単なるUIの選択ではなく、取り込み経路そのものが変わるため、白飛び対策として非常に有効です。次章では、最短で効きやすい順に対策を提示いたします。


Discord画面共有の白飛びを最短で直す手順

手順1 HDRをオフにして再共有する

白飛びの原因として最も頻度が高いのがHDRです。そのため、最初に試すべき対策は明確で、HDRをオフにして、共有をやり直すことです。

実施のポイント

  • HDRをオフにしただけでは不十分な場合があります。必ず「共有を停止 → 再共有」まで行ってください。

  • 共有中にHDRを切り替えると、OS側では表示が変わっても、Discord側の取り込みが同じ経路のまま残り、改善が反映されないことがあります。

改善確認の方法

改善したかどうかは、次の方法が確実です。

  • 共有を見ている相手に「白っぽさが消えたか」を確認する

  • 可能なら、配信者自身もスマホ等で視聴して確認する

  • 明るい画面(白背景の資料)と暗い画面(黒背景のアプリ)を切り替え、双方で違和感が減ったかを見る

副作用と戻し方

HDRをオフにすると、配信者側では「画面が地味に見える」「明るさが変わる」などの体感が出る場合があります。しかし、これは不具合ではなく表示モードの差です。必要があれば、共有が終わった後にHDRを戻す運用にすると、作業品質と共有品質を両立できます。


手順2 Discordのハードウェアアクセラレーションを切る

次に効果が出やすいのが、Discord側のハードウェアアクセラレーション設定の切替です。白飛びは色処理の問題であることが多く、GPU支援が絡むと環境差が出ます。

実施の考え方

  • 白飛びが出ている場合、まずはアクセラレーションをオフにして改善を確認します。

  • ただし例外として、環境によってはオフよりオンが安定する場合もあります。そのため、改善しなければ逆方向も試す価値があります。

実施時の注意点

  • 設定変更後は基本的にDiscordの再起動が必要です。再起動しないと挙動が変わらないことがあります。

  • オフにすると、環境によってはCPU負荷が上がる、UIがわずかに重くなるなどの副作用が出る場合があります。業務用途で軽快さが必要な場合は、改善確認後に運用方針を決めてください。

改善確認のコツ

アクセラレーション変更の検証では、次の条件を揃えると判断が速くなります。

  • 同じアプリ、同じ画面(例:白背景の資料)で比較する

  • 共有方式(画面/アプリ)を固定して比較する

  • 可能なら同じ相手に見てもらう(視聴側の差を排除する)


手順3 共有方式を切り替える

HDRやアクセラレーションの切替が難しい状況(会議中、権限制限、すぐ再起動できない等)では、共有方式の切替が最短の回避策になります。共有方式の切替は、実質的に取り込み経路の切替であり、白飛びを回避できる可能性があります。

推奨の切替パターン

  • 画面全体共有で白飛び → アプリ共有へ切替

  • アプリ共有で白飛び → 画面全体共有へ切替

  • ゲームで白飛び → ゲーム共有を試す、またはゲームをウィンドウ/ボーダーレスにする

切替時の判断基準

  • 資料・ブラウザ・IDEなどの共有:アプリ共有が安定しやすい

  • ゲーム・動画プレイヤー:画面全体共有の方が安定する場合がある(環境差あり)

よくある落とし穴

  • アプリ共有でウィンドウを最小化すると真っ黒になる、止まることがあります。その場合は画面全体共有に戻す、またはウィンドウを前面に保つ運用が必要です。

  • マルチモニターで共有対象が別モニターへ移動すると、色の見え方が変わることがあります。共有前に対象の表示位置を固定してください。


手順4 Discordを最新版に更新し再起動する

白飛びが「突然発生した」「昨日までは正常だった」という場合、更新や状態不整合が関係することがあります。Discordは自動更新されることが多い一方で、プロセスが残ったまま更新が中途半端になるなど、環境によって差が出ることがあります。

実施項目(優先順)

  1. Discordを完全に終了し、再起動する

  2. Discordが最新版になっているか確認する

  3. PCを再起動する(表示系の状態がリセットされます)

追加で効果が出ることがある項目

  • GPUドライバー更新

  • Windows更新(特に表示関連の更新が入った直後)

ただし、会議直前に大規模更新を行うと別の不具合を招く可能性もあります。時間がない場合は、まず「HDRオフ」「共有方式切替」「アクセラレーション切替」のように、即時に戻せる対策を優先するのが安全です。


WindowsでDiscord画面共有が白飛びするときの設定確認

Windows HDRとAuto HDRの確認ポイント

Windows環境では、HDRが白飛びの原因になりやすいのは事実ですが、実際には「HDRオン/オフ」だけでなく、周辺の設定やモニター構成が絡みます。ここでは、白飛びにつながりやすい確認ポイントを、迷わない形で整理いたします。

確認すべき項目

  • HDRがオンか

  • Auto HDRがオンか(対応環境のみ)

  • どのモニターがメインになっているか

  • HDRオンのモニターで共有していないか

  • モニターのHDR設定(モニター側メニュー)で強制的にHDR相当になっていないか

推奨の検証手順

  1. 共有に使っているモニターのHDRをオフにする

  2. Discordの共有を停止し、再共有する

  3. 改善した場合は、次の運用を選ぶ

    • 共有時だけHDRオフにする

    • 共有する作業をSDRモニターに寄せる

    • HDRモニターを使うが、共有方式をアプリ共有に固定する

なぜこれで改善しやすいのか

HDRは「表示の幅」を広げる技術ですが、共有は受け手の環境が多様です。受け手のモニターがSDRの場合、HDRの情報をSDRへ落とし込む必要があり、その変換が適切に行われないと白っぽくなります。Discordの画面共有は、まさにこの変換が絡むため、HDRをオフにすると安定しやすいのです。


GPUの色設定と出力レンジの見直し

Windows環境では、GPUドライバー側の色設定が白飛びに関係することがあります。特に、モニターを追加した、接続方式を変えた(HDMI/DisplayPort)、ドライバーを更新した、といったタイミングで色の扱いが変わり、共有で白飛びするケースがあります。

影響しやすい要素

  • コントラスト/ガンマ/明るさの強制補正

  • 色温度や彩度の強制補正

  • 出力レンジ(フルレンジ/リミテッドレンジ)

  • 動画強調機能や省電力関連の最適化

進め方(安全第一)

  1. ドライバー側で色補正を行っている場合、一時的に標準設定に戻して検証する

  2. 共有を停止して再共有し、白飛びが改善するか確認する

  3. 改善したら、必要な補正を最小限に戻す

業務用途では、色補正を強くかけるほど環境依存が増えます。共有の安定性を重視する場合は、できるだけ標準に寄せるのが堅実です。


マルチモニターとHDRモニター併用時の注意点

マルチモニターでの白飛びは、実務上よく起きる典型トラブルです。特に、

  • ノートPC内蔵ディスプレイ(SDR)

  • 外部モニター(HDRオン)
    のような構成で、外部モニター側で作業し、それを共有したときに白っぽくなることがあります。

効きやすい回避策

  • 共有するウィンドウをSDR側のモニターへ移動して共有する

  • 共有時だけ外部HDRモニターのHDRをオフにする

  • 共有方式をアプリ共有に固定する(画面全体共有の影響を減らす)

運用での安定化(おすすめ)

  • 「共有用モニター」を決めて、そのモニターはSDR固定にする

  • 共有前に、対象ウィンドウが正しいモニターにあるか確認する

  • 会議前に1分だけ共有テストを行い、白飛びがないか確認する

白飛びは、本番の会議中に起きるほど対応コストが跳ね上がります。運用で“再発を防ぐ”発想を入れておくと、結果として最も効率的です。


MacとモバイルでDiscord画面共有が白飛びするときの確認

Macで色が白っぽいときの設定と回避策

Macでは、Windowsと比べて「HDRオン/オフ」だけで語れないケースが多く、色の見え方に影響する要因が複数あります。白飛びに見える場合、まずは次の機能を一時的にオフにして挙動を確認してください。

  • True Tone

  • Night Shift

  • 画面の色温度やコントラストを変える常駐ツール

検証の順番(迷わない手順)

  1. 共有方式を「画面全体」→「アプリ共有」に切替して変化を見る

  2. 上記の表示補正機能を一時的にオフにして変化を見る

  3. 改善が見えた段階で、どれが原因かを切り分ける

Macは見え方の調整機能が充実している反面、それが共有映像の一貫性を崩すことがあります。まずは“共有時だけ補正を切る”運用が、安全で効果的です。


iPhoneとAndroidの画面共有で起きる見え方の差

モバイルの視聴環境は、白飛びの訴えが出やすい条件が揃っています。スマホは明るさ自動調整や省電力制御が強く、視聴側の端末が以下の状態だと白っぽく見えることがあります。

  • 明るさ自動調整が強く働き、白背景が過剰に明るくなる

  • 省電力モードで表示処理が変わる

  • 画面保護フィルムや環境光で、コントラストが落ちて見える

視聴側に依頼する最小限の確認

  • 明るさ自動調整を一時的にオフ

  • 省電力モードを一時的にオフ

  • 可能なら別端末(PCなど)でも同じ共有を見て比較

「特定の相手だけ白飛び」というケースでは、まずこの比較が非常に有効です。比較の結果、他端末では正常なら、配信側よりも視聴側の表示環境に寄った問題と判断しやすくなります。


通信品質と画質設定が白飛びに見えるケース

白飛びは色変換の問題が中心ですが、別パターンとして圧縮が強いと白っぽく見えることがあります。特に、文字中心の画面やグラデーションの多い画面では、圧縮が強いと階調が失われ、結果として薄く見える場合があります。

起きやすい状況

  • 回線が不安定でビットレートが落ちる

  • 高解像度・高フレームレートで共有し、圧縮が強くかかる

  • Wi-Fiが混雑している、または同時にダウンロードをしている

改善の方向性

  • 共有の解像度やフレームレートを一段下げる

  • 有線LANを利用する(可能な場合)

  • 大容量通信を止める

  • 共有対象をシンプルにする(不要な動画・アニメーションを閉じる)

このケースは「HDRオフ」などでは変化が出にくいことがあります。逆に、回線や共有品質を調整した瞬間に改善することがあるため、切り分けとして覚えておくと有効です。


直らない場合の追加トラブルシューティング

特定アプリだけ白飛びする場合の対処

「デスクトップは正常だが、特定アプリだけ白っぽい」という場合、原因はアプリ固有の描画方式であることが多いです。代表的には、動画プレイヤー、ゲーム、画像編集ソフトなどで起きやすいです。

推奨手順(上から順に試す)

  1. 共有方式を変える

    • アプリ共有で白飛び → 画面全体共有へ

    • 画面全体共有で白飛び → アプリ共有へ

  2. アプリの表示モードを変える

    • フルスクリーン → ウィンドウ/ボーダーレスへ

  3. HDRをオフにした状態で、アプリを再起動する

    • HDRはアプリ起動時に表示経路が確定する場合があります

  4. Discordのアクセラレーションを切替してDiscordを再起動する

補足

特定アプリは、OSの通常描画経路とは異なるオーバーレイを使うことがあります。その場合、アプリ共有だと取り込める情報が限定され、色変換が不自然になることがあります。共有方式の切替は、ここに対して直接効くため最優先です。


相手側で白飛びする場合に依頼すべき確認

切り分けの結果「特定の相手だけ白飛びする」と判明した場合、相手に多くの設定変更をお願いすると混乱しがちです。そこで、依頼する項目を最小限にまとめます。

相手にお願いする確認(優先順)

  1. 別デバイスで同じ共有を見て比較する

    • 例:スマホで白いがPCで正常、などの差を確認

  2. Discordアプリを再起動する(可能なら更新も)

  3. 視聴側のハードウェアアクセラレーションを切替する

  4. 視聴側がHDRモニター利用なら、HDRオン/オフで変化を見る

依頼文の例(短く、実行しやすい形)

  • 「別の端末でも同じように白く見えますか」

  • 「Discordを一度再起動して見え方が変わるかだけ確認いただけますか」

  • 「可能ならハードウェアアクセラレーションを切替して変化があるか見てもらえますか」

ポイントは、“原因究明”よりも“比較と再現”です。比較ができれば、配信側が設定を大きく変える必要があるかどうかが判断しやすくなります。


それでも改善しないときのログと問い合わせ準備

白飛びが解消しない場合でも、状況を整理できれば解決に近づきます。Discord公式サポートやコミュニティで相談する際にも、以下の情報が揃っているとやり取りが短く済みます。

最低限メモしておきたい項目

  • OS(Windows 10/11、macOSのバージョン)

  • Discord(アプリ版/ブラウザ版、更新状況)

  • 共有方式(画面全体/アプリ/ゲーム)

  • HDRの状態(オン/オフ、Auto HDRのオン/オフ)

  • モニター構成(台数、どれがHDRか、どれがメインか)

  • GPU(NVIDIA/AMD/Intel)とドライバーの更新状況

  • 「誰が見ても白飛びする」か「特定の相手だけ」か

追加で役立つ情報

  • 白飛びが起き始めた日(更新や機材変更のタイミングと結びつくことがあります)

  • どのアプリで起きるか(特定アプリのみ/全体)

  • 共有時の設定(解像度、フレームレートの傾向)

状況が整理できると、「次に何を変えるべきか」が明確になります。逆に、情報が曖昧なまま設定を触り続けると、元に戻せなくなりやすいため注意が必要です。


Discord画面共有の白飛びを防ぐ運用とチェックリスト

安定運用の推奨設定

白飛びは一度直っても、更新や接続変更で再発することがあります。そのため、次のような“安定運用”を取り入れると、トラブルの再発を大きく減らせます。

推奨運用(効果が出やすい順)

  • 共有時はHDRをオフにする(必要なら終了後に戻す)

  • マルチモニターなら、共有する作業はSDR側モニターで行う

  • 共有方式を、相性の良い方式に固定する(例:資料共有はアプリ共有)

  • Discordのアクセラレーションは、改善した状態を固定し、更新後に再確認する

  • 共有の解像度やフレームレートは、回線に合わせて無理をしない

HDRは「自分の見え方」を良くしますが、共有は「相手に正しく見せる」ことが目的です。共同作業や会議では、相手の環境差を減らす方向(SDR寄り)に運用を寄せると安定します。


更新後に確認するポイント

白飛びの再発は、次のタイミングで起きやすいです。更新や変更があった場合、会議前に短時間で良いので共有テストをおすすめいたします。

  • Discord更新(自動更新含む)

  • Windows大型更新、表示関連の更新

  • GPUドライバー更新

  • モニターの追加、接続方式の変更(HDMI/DisplayPort変更)

  • HDR設定の変更(オン/オフ)

共有テストの最短手順(1分)

  1. 白背景の画面(資料やWeb)を共有

  2. 黒背景の画面(ダークテーマのアプリ等)を共有

  3. 相手に「白っぽさがないか」だけ確認

これだけでも、本番での事故をかなり防げます。


共有前の事前チェックリスト

最後に、共有直前に確認するだけで白飛びリスクを下げられるチェックリストを提示いたします。会議前のルーチンとして使える形にしております。

  • 共有するモニターのHDRがオンになっていない(必要なら共有時だけオフ)

  • 共有するウィンドウが意図したモニターにある(マルチモニターの場合)

  • 共有方式が適切(画面全体/アプリ/ゲーム)

  • Discordを再起動してから共有した(不安定なときは特に有効)

  • 可能なら、自分のスマホ等で共有を一度見て確認できる

  • 回線が不安定ではない(大容量通信を止める、有線LAN検討)

  • 白飛びしやすいアプリ(動画・ゲーム等)では表示モードを調整済み(ウィンドウ/ボーダーレス)


FAQ

HDRモニターは使い続けても大丈夫ですか

はい、問題ありません。ただし、Discord画面共有ではHDRが白飛びの引き金になりやすい傾向があります。運用としては、次のいずれかが安定しやすいです。

  • 普段はHDRオン、共有時だけHDRオフにする

  • 共有する作業はSDRモニター側に寄せる

  • HDRを使い続けたい場合は、共有方式をアプリ共有に固定して相性を見る

「自分の見え方」と「相手の見え方」の目的が違う点を意識すると、運用判断がしやすくなります。


画面共有の画質を上げると白飛びは直りますか

白飛びの主因がHDRや色変換である場合、画質(解像度・フレームレート)を上げても根本解決にならないことが多いです。むしろ回線に負担がかかり、圧縮が強くなって見え方が悪化することもあります。

一方で、通信品質の低下により「薄く見える」ケースでは、画質設定を調整(上げるよりも適正化、場合により下げる)することで改善する場合があります。まずは、HDRやアクセラレーションなど“色に直結する要因”を優先し、次に通信・画質を見直す順が効率的です。


ブラウザ版Discordなら白飛びしないのはなぜですか

アプリ版とブラウザ版では、画面の取り込み・描画・ハードウェアアクセラレーションの扱いが異なるため、環境によって相性差が出ます。ブラウザ版で改善する場合、次の可能性が高いです。

  • アプリ版DiscordのアクセラレーションとGPU色処理の相性問題

  • HDRを含む表示経路の扱いが、ブラウザ側の方が安定している

  • 共有方式や取り込み経路が異なり、結果として白飛びが起きにくい

切り分けとして「ブラウザ版で改善するか」を試すのは有効ですが、恒久対策としてはHDRやアクセラレーション設定、モニター構成の安定化も合わせて検討すると再発を防ぎやすくなります。


相手にだけ白く見えると言われたらどちらが直すべきですか

最初に「誰が見ても白飛びするか」を切り分けてください。

  • 誰が見ても白い:配信側要因の可能性が高く、HDRオフ、アクセラレーション切替、共有方式切替を配信側で優先して実施するのが近道です。

  • 特定の相手だけ白い:視聴側要因の可能性が高く、相手側で「別デバイス比較」「Discord再起動・更新」「アクセラレーション切替」「HDRオン/オフ確認」をお願いするのが効率的です。

いずれの場合も、相手と配信側の双方が無闇に設定を触り始めると収拾がつきにくくなります。比較と切り分けを先に行い、必要な側だけが最小限の変更をする流れが最も安全です。